業種:I T / 上場企業(新規事業部門) / 900名   支援内容:リード育成コンサルティング

概要

展示会やカンファレンスで獲得した名刺のフォローの仕組みを構築するにあたり、リードナーチャリング設計、ROIの算出、コンテンツ企画・製作をご支援した事例です。

課題

同社の新規事業部門では、特定の業界に特化したマーケティングデータの分析ツールを展開しており、企業や製品の認知度向上とリード獲得を目的に、製品の発売当初から、展示会やカンファレンスへの出展も積極的に行っていました。しかし、展示会やカンファレンスで獲得した見込み客の情報の管理とフォローの方法が明確でなく、営業担当者にフォローが任せきりになっていため、すぐに商談に繋がらなかった見込み客の情報がそのまま放置されてしまう、といった状況が続いてしました。

営業担当者も商談数を増やしたいと思っていましたが、提案活動にも時間が割かれることもあり、近日中に検討いただけそうな見込み客へのフォローを優先していたため、結果、商談に繋がらなかった見込み客のフォローまで手が回っていない、といったジレンマに陥っていました。そのため、マーケティングチームでは、営業担当者がアプローチしなくなった見込み客の情報の管理とフォローをマーケティング側で行うことができないか模索していました。

当社からは、「見込み客のBANT情報(予算、決裁権、ニーズ、タイミング)を確認する仕組みを作り、フォローする優先順位を決めること」「ステップメールを活用したフォローの仕組みを構築すること」をご提案させていただきました。 上記の仕組みを構築することにより、営業担当者がフォローすべき見込み客の基準が明確になることや、マーケティング側でも見込み客の情報の管理とフォローが行えるようになること、また、施策立案から実行までワンストップでご支援できることが決め手となり、ご支援させていただくことになりました。

支援内容

○リードマネジメント設計

フォローすべき見込み客とフォロー対象外の条件を明確にしました。また、アンケートを活用して、BANT情報(予算、決裁権、ニーズ、タイミング)を確認する仕組みを構築いたしました。また、取得したBANT情報をもとに、見込み客の情報をA(今が提案のタイミングの見込み客)、B(タイミングがあえば提案できる見込み客)、C(すぐには動かない見込み客)、D(フォローの対象外)に分類し、管理するようにいたしました。

○リードナーチャリング設計

見込み客の分類とニーズ情報を考慮し、期待する反応とコミュニケーションプロセスを整理した上で、リードナーチャリングの仕組みを設計しました。ステップメールを活用することで、見込み客の情報へのフォローの網羅率とコミュニケーション頻度を向上させました。

○コンテンツ作成(メルマガ、ステップメール、ホワイトペーパ 等)

リードナーチャリングを実施する上で追加作成が必要なコンテンツ(メルマガ、ステップメール、ホワイトペーパ等)の製作も当社でご支援いたしました。作成したコンテンツは、リードジェネレーション施策にも活用できるようになりました。

○マーケティングROIの算出

フォローすべき見込み客の条件やフォローの優先順位、管理方法を明確にすることで、それぞれの展示会やカンファレンスに対するマーケティングROIを算出することが出来るようにいたしました。

成果

プロジェクトを通じて展示会やカンファレンスで獲得した見込み客の情報の管理とフォローの方法が明確になり、すぐに商談に繋がらなかった見込み客の情報がそのまま放置されてしまっていた状況を改善することが出来るようになりました。また、過去に参加した展示会やカンファレンスで獲得した見込み客の情報についても、同様の仕組みでフォローをはじめることができるようになり、そこから「あらためて製品の説明を聞きたい」という引き合いも生まれてくるようになりました。

営業担当者も、BANT情報をもとに今が提案のタイミングの見込み客へのアプローチに集中できるようになったため、結果、訪問後に成約につながる確率が、プロジェクト実施前の3倍近くまで向上した、と大変喜んでいただきました。